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サンエイコラム
Column

2021.03.29

地震で瓦が落ちてくる?軽い屋根で対策しよう

大きな地震の後や台風の後、家屋が倒壊していたり瓦が剥がれ落ちたりしている状態をよく見かけます。瓦屋根は重いため軽い屋根に比べたら地震に弱く、リフォームにて屋根を張り替える方も増えてきました。

瓦屋根の家
瓦屋根の家

瓦屋根=地震に弱いではない

まず最初にお話しておきたいのが「瓦屋根だから地震に弱くて倒壊する」「軽い屋根に変えれば地震に強くて倒壊しない」という認識は間違いです。屋根の重さが建物の耐震性に影響を与える事は事実ですが、しっかりした強度の家屋であれば簡単に倒壊はしません。実際に瓦屋根で何度も地震に耐えてきた家もあるでしょう。しかし構造的な欠陥があったり、老朽化(シロアリ被害や過去災害の影響、等)によって家が弱っていたりした場合、たとえ軽い屋根だとしても倒壊する可能性があります。ですのでまず、瓦屋根から軽い屋根に替えれば安心という考えは捨てるようにしましょう。

古い家屋の場合は注意が必要

古い家の場合はシロアリによる被害であったり、過去に増改築やリフォームを行っていた場合、家屋が弱っている可能性もあります。まず家屋の状態を専門家に確認してもらい、そのうえで屋根の軽量化が必要であれば瓦屋根からスレートやガルバリウム鋼板等に張り替えましょう。
また家に何ら問題が無くても、屋根は地震や台風に弱かったということもあります。瓦を下地に固定していない旧工法で作られた瓦屋根の場合、地震や台風によって瓦がはがれ落ちてくる可能性があります。瓦屋根には【瓦屋根標準設計・施工ガイドライン】という基準があり、このガイドライン通りに施工されている場合は基本的に地震や台風によって瓦が剥がれ落ちたりする危険性はありません。

瓦屋根標準設計・施工ガイドライン

1,粘土瓦及び厚形スレート施工工事の設計及び施工を行う人を対象とする。
2,法令に準拠して、風圧力や地震力に対し屋根ふき材の緊結等に必要な構造性能を明らかとする。
3,屋根ふき材の緊結等に必要な構造性能を確認するための標準試験方法を示す。
4,法令の仕様規定に対応した標準施工方法(法令の仕様規定より優れた構造性能を有する方法)を例示するとともに、標準試験方法で確認された構造性能を示す。
5,法令の構造計算規定への対応方法を示す。
6,その他、耐久性能・防水性能等についての設計・施工法のキーポイントを設計者・施工者に理解、知らしめる。
一般社団法人 全日本瓦工事業連盟 WEBSITE
「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」の目的一部抜粋
瓦屋根標準設計・施工ガイドライン

人気の屋根材は「化粧スレート」や「ガルバリウム鋼板」

スレートとガルバリウム
スレートとガルバリウム鋼板

屋根の張り替えリフォームだけではなく新築でも人気の屋根材は、デザインで優れている「化粧スレート」やコスパが良い「ガルバリウム鋼板」です。

化粧スレート

スレートは薄い板状の素材で主に屋根や外壁材として利用されます。スレートには天然岩(粘土岩)を薄く切断して板状にした「天然スレート」とセメントに繊維素材を混ぜて薄い板状にした「化粧スレート」があり、天然スレートは天然岩を使用しているため高価であまり利用されず、比較的安価でデザイン性などに優れている化粧スレートが屋根材として採用されています(住宅)。
化粧スレートの特長として挙げられるのが軽量なこと、平板・厚型・波型の3種類の形状があること、セメント性なため防火性や耐熱性に優れていること、カラーバリエーションが豊富なことです。住宅の雰囲気に合わせたカラーや形の屋根を付けられるので、一般的な住宅はほとんどが化粧スレートを使用しています。

ガルバリウム鋼板

ガルバリウムとは亜鉛・アルミ・シリコンを組み合わせた合金で、ガルバリウム鋼板はそのガルバリウムによってメッキされた鋼板です。錆びにくく耐久性に優れており住宅の屋根や外壁等に使用されています。
ガルバリウム鋼板における一番のメリットはコスパの良さです。瓦には劣りますが耐久性が高くコストが低いためコスパがとても良く、工法によっては後からのメンテナンスもしやすく太陽光発電も設置できます。

もちろんデメリットも

屋根材によってはもちろんデメリットもあります。スレート屋根の場合は定期的なメンテナンスを行わないとひび割れや雨漏りを起こす可能性があること、ガルバリウム鋼板の場合は断熱性や防音性が低めであることなどが挙げられます。どんな素材を使用してもメンテナンスをしっかりと行うようにしましょう。

新築からリフォームまで対応可能

工事中の家

サンエイは新築からリフォーム、一般住宅から店舗建設までご対応可能です。また住宅を囲むお庭空間(外構)もご一緒に考えていただくことが可能です。長く住み続ける家だからこそ、定期的にメンテナンスを行うことをオススメします。

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