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サンエイコラム
Column

2020.12.21

積雪が太陽光発電に与える影響と対処方法(野立て)

本格的に冷え込む日が続き雪が降る季節が近づいてきました。天候によって発電量が左右される太陽光発電において、これからの季節は不安になる方が多いと思います。そこで積雪が太陽光発電に与える影響とその対処方法についてご案内します。

雪の積もった太陽光発電所
雪の積もった太陽光発電所

雪が積もれば発電できない

太陽光発電は太陽光が当たることによって発電を行うため、日が短い冬はもともと全体的な発電量は下がりはしますが、晴れた日には発電を行います。しかしパネルの上に雪が降り積もってしまうと発電が妨げられてしまいます。うっすらと積もった雪もパネルが汚れている状態と同じようなものです。いくら晴れても雪がパネルの上に積もったままであれば、当然発電も行われません。
積雪で最も危険なのは積雪の重みによって架台ごと倒壊してしまうことです。多くの積雪が予想される地域の場合は設計段階でも注意が必要となります。サンエイでは地域ごとの積雪量等を調査して設計を行いしっかりとした架台を設置しますが、まれに危険と思われる設計をされる方もいます。これから建設を検討される際はきちんとそのあたりを考慮してくれる業者様かしっかりと確認を行うとよいでしょう。

傾斜がついていても積もる

野立ての太陽光パネルは基本的に傾斜をつけて設置されますので「積雪は気にしなくてよいのでは?」と思われる方がいらっしゃいますが、気にする必要はあります。傾斜がついていても落ちた先で雪が積もり、パネルが埋もれることがあるからです。
気温が上がればパネルの温度も上がりますので、積もった雪は溶けて滑り落ちます。薄く積もった程度であれば大使的にする必要はありません。しかし野立ては低い位置に設置されることが多いため、その滑り落ちた雪がパネルの高さまで溜まってしまい、結果パネルが埋もれてしまうことがあります。

気温が下がると機器が止まることも

気温が下がると電圧が上がりやすくなるため過電圧でパワコンが停止することがあります。増設などにより過積載をしている発電所は特に注意が必要です。

夏より冬の方が発電効率は上がりやすい?

太陽光パネルの性能を示す際、国際的に「測定用のパネルが25度であること」が基準となっています。つまり太陽光発電パネルの温度が25度の時が最も発電効率の高い状態なのです。夏の気温の中で直射日光を浴びた太陽光パネルは70度以上の温度まで上昇しますので、発電効率の面だけで考えれば冬のほうが良い可能性が高いのです。

雪かきと定期的なモニタリングが有効

ではどうするべきなのか?
それは必要に応じて雪かきをすることと、定期的なモニタリングを行うことです。
雪かきをすることで晴れている日にはしっかり発電をしてくれます。雪かきには、先端がゴムやシリコンなどの素材でできた水きりなど、パネル表面のガラスを傷つけにくいものを使用してください。この時、絶対に水やお湯をかけて溶かすようなことだけは避けましょう。雪かきをして邪魔になった雪は日の当たる所にばら撒いておけば太陽光で自然に溶けてくれます。
またモニタリングをきちんと行うことで、実は電圧が上がって発電所が停止していた、雪の重みで施設が破損していたなどのトラブルを早期発見することができます。

凍結防止剤には注意

融雪剤(塩化カルシウム)や凍結防止剤(塩化ナトリウム)は水分と接触することで発熱して雪を解かす便利な薬剤ではありますが、金属を腐食させる効果もあります。サンエイが施工している太陽光発電所はアルミ架台を使用しているため腐食しづらいものではありますが、長期間さらされることによって腐食は起こり得ます。

安全第一で無理のない運用をしましょう

雪が積もれば発電所への道も埋もれてしまったり凍結していたりと危険が伴います。また雪かきは重労働です。発電ロスのために安全をおろそかにしてしまっては本末転倒ですので、絶対に無理をしないようにしてください。
発電量のモニタリングをこまめに行い、極端に発電量が減っているなど異常が確認された場合に、安全が確保できるようになってから行うようにしてください。不安な場合や気になることがあった場合は、施工会社やメンテナンス契約を結んでいる会社にお問い合わせしてみるとよいでしょう。

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